「恋愛では『押してダメなら引いてみる』というやり方があると思いますが、これは復縁でも有効ですか?」
「何をやっても上手くいかないんですが、駆け引きをしたら少しは相手の気持ちも変わるんでしょうか?」
このような質問をいただくことがあります。
押して引くのは、恋愛では有効です。
では、復縁でもこのやり方は通用するのでしょうか?
復縁したくても「押して引いてみる」を安易に使うのはおすすめしない理由
まず結論からお伝えします。
復縁でも「押して引いてみる」が効果を発揮することはありますが、安易に使うのはおすすめしません。
その理由は以下のとおりです。
そもそも駆け引きをして復縁できる状況ではないから
- 連絡するのをやめる
- そっけない態度を取ってみる
駆け引きをしようと思ったときに誰でも思いつくことだと思います。誰にでも実践できることでもあります。
そしてこのような、以前とは正反対の行動を取ることによって相手の感情を揺さぶるのが、引いてみることの目的です。
- 「急に連絡が来なくなったんだけど、どうしたんだろう」
- 「なんか気になり始めた」
そう思ってもらえることを期待して駆け引きをします。
気になっている人の気持ちを自分のほうに向けたいときには、このやり方は有効です。
好意を持ってくれていたと思っていた人が急に自分に興味を示さなくなったら、誰だって気になります。それまで特別な感情を持っていなかったとしても、異性として意識するようになる可能性があります。
でも、それは以下の場合に限った話です。
- もともと自分に良い感情を抱いてくれていた場合
- 好きでも嫌いでもなく、特になんとも思われていなかった場合
このような場合は、ちょっと引いてみることで、実は好きな気持ちがあったことに気づき、恋人関係に発展することがあります。
- ただ、今のあなたの状況はどうでしょうか?
- この状況が当てはまるでしょうか?
たぶん違うと思います。
残念ながら、一度付き合ったけど上手くいかずに別れた状態です。あなたが振られた立場だとしたら、相手はあなたのことが嫌になっていて、印象も悪くなっています。
つまり、相手から悪い感情を持たれている可能性が高いわけです。
そんな人が駆け引きをしてきても復縁したくなることはないでしょう。
相手の気持ちを考えたら、そもそも駆け引きをして復縁できる状況ではないと言えます。
めんどくさい人だと思われる可能性が高いから
では、嫌になって別れた相手が押したり引いたりするような行動を取ってきたら、相手はどう感じると思いますか?
あなたが何を考えているのか分からず、めんどくさい人だと思われる可能性が高いです。
- 「何がしたいんだよ」
- 「別れたあとも振り回されたくない」
そう思われ、さらに印象が悪くなることがあります。
関係が悪化することがあるから
では、めんどくさい人だと思われたら、どうなると思いますか?
引いたあとに関係が悪化する可能性があります。
連絡するのをやめたら、そのまま連絡が取れなくなることがあります。
急に連絡が来なくなったかと思ったら、少し経ってからまた連絡が来た。
何を考えているのか、何がしたいのか分からないから、めんどくさくなって相手にしなくなる人が少なくありません。
そっけない態度を取った場合も同じです。
何も心当たりがないのに急に態度が変わったら、意味が分かりません。
振り回されるのが嫌で、その後相手が距離を置くようになることもあります。
せっかく連絡が取れていたのに、会えていたのに、軽率な行動でその関係が終わってしまうかもしれません。
勘のいい人だと駆け引きをしようとしているのがバレるから
勘のいい人だと、あなたが駆け引きをしようとしているのがバレることもあります。「これは駆け引きをしようとしているんだな」と。
そして、「俺(私)の気持ちを変えようとしてやっているんだな」と察します。
当然、まだ未練があることや復縁を望んでいることが伝わります。警戒され、避けられるようになるかもしれません。
- 「勘がいい」
- 「察しがいい」
あなたが相手にそういう印象を持っているのなら、安易に駆け引きをするのはやめたほうがいいと思います。
押して引いてみるのが有効なのは相手に未練がある場合
押して引いてみるのが有効なケースもあります。
それが、相手にあなたへの未練がある場合です。
- 嫌いではない
- 別れたいとは思ったけど、そこまで悪い感情は持っていない
- 別れてみて良さに気付いた
- 復縁したい気持ちがある
こんな心境のときなら、少し引いてみることであなたのことがさらに気になり始めると思います。
ただ、未練があるかどうかを正確に判断するのは不可能です。未練がありそうだと感じても、それが勘違いだとしたら、前述したように逆効果になる恐れがあります。
また、もし相手にあなたへの未練があったとしたら、押したり引いたりしなくても復縁できます。友達関係を続けながら良い印象を与えることができたら、復縁したい気持ちになるはずです。
そう考えると、押したり引いたりするのには大してメリットがないのが分かると思います。
自然体で接して相手に余計なことを考えさせないことが重要
復縁をするために重要なのは、相手に余計なことを考えさせないことです。
別れたあとは、あなたの対する警戒心や悪いイメージがある状態です。
連絡を取っているときや会っているときも、どう接したらいいか分からなかったり、どんな関係でいたらいいか迷ったり、気まずさや戸惑いがあります。
ただでさえいろんな感情がある状態なのに、駆け引きをしてさらに余計なことを考えさせてしまうと、なかなか心を開いてくれません。それでは距離も縮まりません。
友達に戻り、そこから復縁に向けての関係を作っていくためには、自然体で接することを一番に考えるべきです。
- 友達として接する
- 気に入られよう、好きになってもらおう、という意識は捨てる
- 連絡を取るときには自然なやり取りを行う
- 無理に引き延ばそうとしたり、ダラダラ連絡を続けたりせずに、必要最低限のやり取りで終わらせる
- わざと返信を遅らせたり、無視したりするようなことはしない
- 相手から連絡が来れば必ず返信をする
- 会ったときには気まずくならないように明るく接する
- とにかく楽しい時間を過ごすことを意識する
このあたりを意識してみてください。
友達以上恋人未満の状態になったら少し引いてみる
とはいえ、引いてみるのがおすすめなタイミングもあります。
友達以上恋人未満の状態になったときです。
「いい感じだけど、あと一歩」という状況だと、少し引いてみると、それがきっかけで復縁できることがあります。
すでに好意を持ってくれているときです。警戒心も悪い感情もなくなっています。
そして、あなたと連絡を取ることや会うことが当たり前になっています。
そんなときに急に連絡が来なくなったり、既読無視をされたり、会うのを断られたり、そっけない態度を取られたりすると、あなたのことばかり考えるようになります。
- 「どうしたんだろう?」
- 「何かしたかな?」
- 「嫌われたのかな?」と。
そして、あなたのことが頭から離れなくなります。
すると、「やっぱり好きなのかもしれない」と思うようになります。
つまり、友達以上恋人未満の状態になったときに少し引いてみると、まだあなたに対して好きな気持ちがあることや、自分にとってあなたが大切な存在だということに気付く可能性があるわけです。
付き合っていた頃のような関係を目安にする
友達以上恋人未満の状態というのは、付き合っていた頃のような関係を一つの目安にしてください。
- いつでも連絡ができる
- 頻繁に連絡を取り合っている
- 相手からも連絡が来る
- 会いたいときに会える
- 何度も会っている
- 相手から誘われることもある
- 付き合っていたときのように接してくれる
- あなたのために何かをしてくれる、力になってくれようとする
こんな関係がしばらく続いたら、一度対応の仕方を変えてみるといいでしょう。
やり過ぎには注意!ほんの少しだけ違和感を覚えさせばいい
ただし、やり過ぎには注意してください。
何度もやっているとあなたが何を考えているのか理解できなくなり、めんどくさいと思われてしまうことがあります。それでは気持ちも離れていきます。
引くのは一度だけで十分です。
ほんの少しだけ違和感を覚えさせばいいんです。
また、引いている期間を長引かせないことも大事です。
あまりしつこくやっていると、逆に嫌な気分になり、その間に気持ちが冷めてしまうことがあるからです。
- 連絡するのをやめたら、とりあえず相手から連絡が来るまで待ってみて、連絡が来たあとも少しだけそっけない返信をする
- そっけない態度を取ったら、相手から連絡が来るまで連絡をしない期間を作り、その後は普通に接する
- どちらの場合でも、相手から連絡がない場合は、1週間後くらいに何事もなかったかのように連絡をする
こんな感じでやるといいでしょう。
上手くいっていないときには完全に距離を置く
引いてみようと考えるのは、現状を変えたいと思っている人がほとんどだと思います。
あなたも今、上手くいっていないと感じているかもしれません。
- 復縁を断られている
- 相手が冷たい、そっけない
- 温度差があると感じている
- 連絡が取れない
- 返信が来なくなった
- 返信が来るのが遅い
- 友達に戻れない
こんな状況だとしたら、それは相手に復縁する気がないからです。
現時点では、ちょっと引いたところで状況は変わりません。
いま必要なのは、完全に距離を置くことです。
そうすることで以下のような効果が期待できます。
- あなたの未練が伝わることがない
- あなたに対する警戒心や悪いイメージが薄れる
- 友達として見てくれるようになる
- 一人になった寂しさを感じたり、あなたの大切さに気付いたりして、復縁したい気持ちになることがある
復縁が無理そうなときには最低でも1か月以上は距離を置き、その間はあなたから連絡をするのは控えてください。
明らかに嫌われているように感じている場合は、2~3か月は関係を断ったほうがいいと思います。
まとめ
復縁したいとき、相手の気持ちを変えるために駆け引きをしたくなる気持ちは理解できます。
でも、それが逆効果になることもある状況です。安易に駆け引きをするのはやめるべきです。
それよりも、自然体で接して少しずつ距離を縮めていったほうが復縁できる可能性は高くなります。
付き合っていた頃のような関係に戻れるまでは、余計なことは考えないほうがいいでしょう。
引いてみるのは、「あと一押し」というときの最後の手段としてとっておきましょう。